生活情報のコラム

移住者9割! 都内の世界自然遺産の島  小笠原諸島・父島の魅力【3】

写真提供:小笠原村観光局
写真提供:小笠原村観光局

 東京都の孤島群・小笠原諸島の父島。東京から南に1000キロ、週1便の船で24時間かかる絶海の観光地で、島民の9割は、旅で小笠原の魅力にとりつかれた本土からの移住者だという。そんな小笠原諸島の魅力について、パート1ではホエールウオッチング、ドルフィンスイムなどの海のアクティビティを中心に、パート2では地球の神秘を感じる世界自然遺産の森や山の魅力を紹介した。最終回となる今回は、小笠原のうまいものやおもてなし文化などを紹介したい。

——島の魚やウミガメ料理に舌鼓
 
小笠原の郷土料理といえば「島寿司」、「ウミガメ料理」、「アカバ(アカハタ)料理」、「島トマト」などが人気。 筆者は大村地区にある海鮮割烹「丸丈」で「島寿司」、「アカバの味噌汁」、「島トマト」をいただいた。沖サワラなどの白身魚をしょうゆで漬け込んだ「島寿司」は、わさびではなくカラシをつけて食べるのが特徴だ。

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P1200807また島を代表する魚の「アカバ」は釣り人にも人気の高級魚。島内では新鮮なアカバの味噌汁や煮つけなどが楽しめる。小笠原の太陽を浴びて育った「島トマト」はフルーティで爽やかな味わいで店頭に並ぶとすぐに売り切れになる人気商品だ。P1200800P1200850「丸丈」店主の金子秀雄さんは、「父島の魅力は自然、そして『人』。移り住んだ多くの人たちは同じように苦労しているから、内地(本土)みたいに格差もないし、人間関係は良好だよ」と語ってくれた。

ウミガメの刺身
ウミガメの刺身

 続いて、ウミガメ料理を提供する南国酒場「こも」へ。いただいた「ウミガメの刺身」は、くせがなく、馬肉のような味わいだ。小笠原ではアオウミガメを保護しつつ、東京都の許可を得て、年間135頭あまりを食用に捕獲している。アオウミガメは甲羅以外は全て食べられるため、昔から島の貴重なタンパク源になっている。「カメの煮込み」がお祝いなどで振る舞われてきた食文化もあるという。
「こも」の店主は、雑誌に掲載されていた小笠原の魅力に引かれて茨城県から移住してきたという小森谷和良さん。近隣の飲食店経営者のほとんどは本土からの移住者だといい、来る者を拒まない「島民の懐の深さ」も、父島の魅力なのだろう。

——観光客同士の交流、名物の「見送りダイブ」

写真提供:小笠原村観光局

 父島の人口は約2,000人。面積は約23平方キロメートル、東京都品川区とほぼ同じ大きさだ。観光規模も面積も小さい分、世界自然遺産などの見どころが凝縮されている。そして島内のどこに行っても混雑することなくリラックスして過ごせるのも最大の魅力だ。観光スポットを巡っていると、宿やアクティビティなどで一緒になった旅行者同士が偶然再会することもある。また宿泊施設は「ゲストハウス」や「ドミトリー」といった相部屋の宿や、宿泊者同士の交流を目的とした共有スペースを設けた宿泊施設も。共有スペースでパーティを行うなど、旅の情報交換や交流ができるように配慮された宿もあるようだ。

 小笠原名物の1つが、島を離れる船への「見送りダイブ」だ。東京へ戻るおがさわら丸が出港すると、島のツアー船が全力で追いかけてきて、おがさわら丸と並走し、船上の人たちが「いってらっしゃーい!」「また来てね~」などと、叫びながら海へ飛び込む。

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P1210183 その姿に、おがさわら丸の客からは拍手が沸き、「いってきます!」「また来るね!」と声が上がり、涙する人の姿も。何隻ものツアー船からは次々と「見送りダイブ」が繰り返される。全力で観光客の見送りをするおもてなしの文化も、観光客の心を強くつかむのかもしれない。小笠原の旅には、世界自然遺産の森や海で出会う動植物だけでなく、人との出会いや交流の温かさ、面白さも凝縮されているのだ。

——定期船のほかに豪華クルーズ船も

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定期船おがさわら丸

 父島へのアクセスは船便のみ。メインは、所要時間24時間、東京竹芝桟橋から週1便出港する定期船のおがさわら丸(往復約50,000円)だ。定期船以外では東京、仙台、横浜、名古屋、神戸から出港する「飛鳥II」、「ぱしふぃっくびいなす」、「にっぽん丸」などの「クルーズ船」もある。クルーズ船の費用は16万円~130万円のスイートルームまでと幅広く、リゾート型の滞在をしたい人にはお勧めだ。小笠原諸島返還50周年を迎える今年は、定期船・クルーズ船ともに西之島や沖ノ島、硫黄島へのクルーズ企画が予定されている。

写真提供:小笠原村観光局
写真提供:小笠原村観光局

 返還50周年関連では、6月下旬の返還記念祭をはじめ、夏には熱気あふれる盆踊り大会、花火大会、ウミガメや子ガメの放流会、フラ・イベントなどのサマーフェスティバルや、おがさわら丸の各種ツアー企画も予定されている。このようなイベントに合わせて訪れてみても良いだろう。

——小笠原諸島とは
 小笠原諸島は東京から南に約1000キロの距離にある、30あまりの島々からなる東京都の孤島群。大陸と一度も陸続きになったことがない海洋島のため、植物、昆虫、陸産貝類など多くの固有種が生息・育成していることから“東洋のガラパゴス”と称されている。2011年6月には国内4番目となるユネスコ世界自然遺産へ登録。また今年は、小笠原諸島返還50周年を迎え、6月の返還祭、返還50周年記念式典・祝賀パレードを中心にさまざまな記念イベントが開催予定。記念切手の発売(6月)や小笠原諸島返還50周年記念コインの販売も予定(今秋)している。

 アクティビティの内容や最新の空き状況などは小笠原村観光協会のホームページで確認をするか、父島大村地区にある小笠原村観光協会に行って相談を。また、小笠原村観光局のホームページ(https://www.visitogasawara.com/)には小笠原の美しい動画やより詳しい記事もあるのでのぞいてみると良いだろう。

パート1はこちら

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