生活情報のコラム

【夫が海外転勤!さぁ、どうする?】その1 退職後も経験値を重ねる木下紘子さん

 共働き世帯が増えるにつれて、どちらかに転勤の話が出たら、「家族としてどうするか」という問題が新たに浮上してきている。近場の国内転勤なら単身赴任という選択肢もあるかもしれないが、赴任地が遠い場合や海外の場合はそう簡単には決められない。今回はシリーズで、夫の海外転勤に同伴しつつ、自分自身も働き方を模索した日本人女性3人のケースを紹介する。

自分なりの働き方を模索する木下紘子さん
自分なりの働き方を模索する木下紘子さん

 自分のキャリアも大事だが、家族はなるべく一緒にいたい。でも、「いったん退職したら、次の仕事はすぐに見つかるだろうか?」、「夫は順調にキャリアを積んでいるのに、自分だけ犠牲を払わなくてはいけないのはなぜ?」。多くの働く女性が、一度は考えたことがある疑問だろう。これが正解!というものはないが、多様な働き方をする女性たちを紹介することで、少しでも仕事と家庭の両立に悩む女性の参考になればうれしい。

――やっと仕事に慣れたころ

 薬剤師の資格を持つ木下紘子(きのした・ひろこ)さんの夫に、アメリカ・テキサス州行きが言い渡されたのは2014年4月。木下さんが下の子の育休から復帰して間もなくで1年という時だった。2人の息子を抱えての復帰は決して簡単ではなかったが、仕事も子育てもやりがいを持って日々を過ごしていた。そして念願だった国際プロジェクトの仕事にもちょうど慣れてきたころだった。夫はその1年半前ぐらいから、長期にわたるアメリカ出張に何度も行っていたため、いずれはアメリカ赴任になるだろうとは思っていた。それでもいざ辞令が出ると、「自分はキャリアを一旦中断してもいいのか?」という迷いはあった。ただ、家族は一緒にいた方がいい、という考えから同伴を決意。東京の会社を退職してアメリカへ渡った。

――どこにいても自分磨き

 最近はパートナーの転勤に同伴できるよう、休職制度を設けている企業も多い。木下さんがこれまでに出会った日本人女性の中にも、退職するのではなく、なるべく仕事を続ける形でアメリカに来ている人もいた。そういう人の話を聞く度に、「自分ももうちょっと考えた方がよかったのかな」と心が揺らぐことはある。それでも今の選択に後悔はない。1年半滞在したテキサス・ヒューストンでは、英会話のほか医療用英語専門のクラスを受講し、自分のスキルアップの時間にあてた。そして現在生活するワシントンD.C.近辺では、約半年前からアメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health、NIH)でガン関連の治験に関わり、サポート業務を行っている。ボランティアという立場だが、治験業務は東京でやっていた仕事内容とほぼ同じで、今後のキャリアを考えるとNIHの仕事に携わる意義は大きい。自分はとってもラッキーだと感じている。

NIHに出勤する木下さん
NIHに出勤する木下さん

――肩の力を抜いて

 木下さんの夫の任期があとどのくらいあるかはまだ分からないため、今後の見通しは立っていないが、帰国後は再びフルタイムの仕事に就くことを希望している。ただ、夫の転勤に同伴して、子どもたちとたっぷり一緒に過ごす時間を持てたことは良かったと思っている。また以前の東京での仕事と子育ての両立では、上の子を何度か入院させてしまったり、自分自身もやや無理がある働き方をしていた。上の子が小学生になった今も手がかかることには変わりはないが、今ならもう少し肩の力を抜いて、上手にやっていけるのではと考えている。木下さんの模索は今後も続く。

(M.O.)

※木下さんのある1日のタイムスケジュール

7:00 起床

7:00 子どもたちを起こし、朝食

9:00 子どもの見送り

10:00~15:00 NIHでの業務

16:00 子どもの迎え

19:00 夕食

20:00 長男の勉強を見る

21:30 子どもたちを寝かしつけ

24:00 就寝

 

〔木下紘子さんのプロフィール〕

大学で薬学を専攻。名古屋と広島の製薬メーカーで勤務後、東京で医薬品を開発する「開発業務受託機関」(CRO)に転職。2014年4月末に退職する。小さいころから語学に興味があり、カナダへ10カ月留学した経験を持つ。男の子2人の母。


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