【コラム:おんせん! オンセン! 温泉!】鬼怒川温泉 あけび

 都道府県をまたぐ移動自粛要請は解除されましたが、新型コロナウイルスの感染者数は、いまだに増加傾向にあります。この状況の中、都内から地方の温泉地に足を運ぶこと自体、私は自問自答の日々です。周囲とのソーシャルディスタンスを取りながら、安全に楽しめる温泉はないものか。「貸し切り」で入れる温泉なら、それがかなうのではないか。という、一つの答えにたどり着きました。

 また、梅雨が明け、照り付ける日差しは夏本番となり、そんな時は「ぬる湯」でゆったりしたい。

 今回は、「貸し切り」と「ぬる湯」を併せ持つ、鬼怒川温泉の「離れの湯 あけび」をご紹介します。

 鬼怒川温泉は、栃木県日光市に湧く温泉地です。都内から車で2時間前後、電車でも特急利用で2時間ほどとアクセスは良好で、以前から、箱根や熱海と並び「東京の奥座敷」といわれてきました。

 鬼怒川沿いに形成された温泉街には、約40軒の旅館やホテルが軒を連ね、観光客でにぎわいを見せています。そんな温泉街から、鬼怒川沿いに車で10分ほど南下したあたりにひっそりとたたずんでいるのが、この「離れの湯 あけび」です。温泉街の喧騒の外にある立地は、まさに「離れ」のワードがふさわしく感じます。

10棟のコテージが立ち並ぶ。すべて1棟ごとの貸し切り

 広々とした駐車場から、老舗高級旅館さながらの風情ある門をくぐり、森の小道を歩いた先に、古民家風の母屋が見えてきます。ここで受付を済ませ、さらに奥へ進むと、そこには、10棟のコテージ風の建物が並んでいます。

 「離れの湯 あけび」のお風呂は、すべて「貸し切り」となっています。この10棟の建物それぞれ、貸し切りで使うことができます。貸し切りは、建物1室当たり定員5人で、1時間から最長10時間まで30分刻みで利用可能。1時間利用する場合の料金は3800円、10時間では1万3400円です。

落ち着いた雰囲気の休憩室

 コテージ風の建物の中には、それぞれ休憩室に、石造りと木造りの二つの露天風呂を完備しています。6畳ほどの休憩室内には、洗面スペース、ソファ、給湯器、ドライヤー、タオルなどの設備も整っています。

 露天風呂は、森に囲まれ、その先には鬼怒川の流れを望む、開放感のある景色が広がっています。それでいて、プライベートはしっかり保たれ、誰にも邪魔されず、静かに湯浴みを楽しむことができます。都会からも温泉街からも一線を画す空間は、森林浴をしながら温泉を堪能することができ、心まで洗われるようです。

手前と奥の二つの露天風呂から、鬼怒川の流れを望む

 泉質は、ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物温泉。無色透明で、ほのかにミネラル感のある湯の香りは、温泉情緒を醸し出してくれます。肌触りはつるつるすべすべ。癖のない、優しく滑らかなお湯は、40度弱とぬるめの適温で、この季節ゆっくりと長湯ができます。

 敷地内に湧く源泉を、「掛け流し」で使用しているのもうれしいポイントです(気温や湯の状態により、加温・加水あり)。

 施設共有スペースには、足湯「風流」や、女性限定で岩盤浴「遊MORE」を完備するなど、楽しみ方もいろいろです。

大黒家の「天ざるそば(1300円)」

 個室は、食べ物持ち込み可で、母屋にあるラウンジ「風待ち亭」では、鬼怒川銘菓「ふる里のあけび」や、ビール、ペットボトル飲料などのラインアップがそろっています。

 鬼怒川温泉街まで足を伸ばせば、グルメはさらに充実しています。今回は、そばが食べたくなり、「あけび」から温泉街の道中にある風情ある老舗そば店「大黒家」を訪れました。注文した「天ざるそば」は、そばの香りが良く、コシがあり、喉ごしも気持ちいい。揚げたての天ぷらはサクサクで、そばとの相性も抜群です。ボリュームも満点で、食べ応えがあり、湯上りのからっぽの体に吸い込まれていくようでした。

母屋にある古民家風ラウンジ「風待ち亭」

 東京都は除外されましたが、「Go To トラベル キャンペーン」もスタートし、国としての観光支援の動きが見られます。しかし、落ち着かないコロナ禍の中、温泉に行きたいが迷っている、という方も多いのではないでしょうか。

 そんな時は、今回ご紹介した「離れの湯 あけび」のように、「貸し切り」で利用できる日帰り温泉、という選択肢を持ってみてはいかがでしょうか。家族で、友人同士で、恋人同士で、もちろん一人でも。いつものメンバーで堪能する「非日常空間」は、やはり格別なものです。思うようにいかない日常生活でたまったストレスを、温泉で癒していただければ幸いです。

【鬼怒川温泉 離れの湯 あけび】

住所:栃木県日光市小佐越字原19-26、電話番号:0288-76-0350、URL https://www.akebi-onsen.com

【泉質】

ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物温泉(低張性 弱アルカリ性 温泉)/泉温:38.0℃/pH:8.4/湧出状況:動力/湧出量:300.0/加水:温度が低下する季節に加水の場合あり/加温:温度が低下する季節に加温の場合あり/循環:なし/消毒:なし/かけ流し

【筆者略歴】

小松 歩(こまつ あゆむ) 東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター★)、温泉入浴指導員、温泉観光実践士。 交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床での車中、ヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は2000以上。好きな温泉は草津温泉、古遠部温泉(青森県)。

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