「世界一住みたい街」豪パースの魅力(中) 【自然編】絶景・奇景・動物たちとの出合い

 オーストラリア観光での最大の魅力は「自然」だ。広大なオーストラリア大陸には、ゴールドコーストのような美しいビーチや、ウルル(エアーズロック)のような絶景、カンガルーやコアラなどの固有動物との出合いなどの楽しみがある。西オーストラリア州は、パースから日帰りで行けるところに、これらに匹敵する絶景や世界遺産、動物との触れ合いなどすべてを体感することができる。

▽世界一幸せな動物「クオッカ」

フリマントルから30分で美しい島へ

船を下りるとクオッカ(看板)がお出迎え

 

 コアラもいいが、世界で「ロットネスト島」にしか生息していない有袋動物「クオッカ」が密かな人気を集めている。ネズミを大きくしたような動物だが、ワラビーの仲間。口角が上がっていて、ほほえんでいるように見えることから「世界一幸せな動物」といわれる。人なつこく近寄っても逃げないため、クオッカとツーショット撮影してツイッターやインスタグラムに投稿するのが人気だ。

人なつこいクオッカ、人間がいても逃げない

ロットネスト島は美しいビーチが点在

 

 インド洋に浮かぶロットネスト島は、パース沖合約19キロ。パースからフェリーで行くか、パース郊外の港町フリマントルからは、高速艇に乗り30分ほどでたどり着く。日本の小豆島ほどの大きさに、美しい白砂ビーチが点在する。島全体がA級自然保護指定国立公園となっているため、自動車の乗り入れはできず、自転車か島内を走るバスで回る。

植物を食べるクオッカ。愛らしい!

 

 クオッカは島内のあちこちで見掛けることができる。島を案内してくれたブルーク・グレゴリーさんは「天敵がいないので、1万~1万2000匹います」と説明してくれた。ただ、生態系保護のため、人間が持っている食べ物を与えてはいけないことと、クオッカに触れてはいけないことを注意された。

▽奇景「ピナクルズ」

ピナクルズは、まさに“荒野の墓標”

 

 パースから北へ約250キロ、景色が全く変わらない平原を車で約2時間半走ると、ナンバン国立公園の一角に、突然現れるのが「ピナクルズ」だ。“荒野の墓標”と呼ばれる奇岩群で、かつてここが海底だった頃に、砕けた貝殻などによってつくられた石灰岩層が長年の風化作用によって、大小さまざまな形の岩がタケノコのように地面から“生えている”。

 大きいものは4メートルを超え、岩の形も見方によっては、人の顔に見えたり、アニメ「となりのトトロ」のトトロに見えたりするのが面白い。

 車で一回りすることもできるが、できたら夕暮れ時に訪れ、歩いて「世界の終わり」のような風景の中に溶け込むのがお勧めだ。石灰岩のため、もろく風化は今も進んでおり「これだけの風景でありながら、変化し続けているので世界自然遺産には登録されていない」(現地コーディネーター)という。

ピナクルズは夕暮れ時が最も美しい

近くにはインド洋。沈む夕日

 

▽大砂丘

異星に舞い降りたような「ランセリン砂丘」

 

 ピナクルズに向かう途中にある「ランセリン砂丘」も見逃すことはできない。他の惑星に着いたような白砂が続く光景は、ピナクルズ同様、映画でも撮りたい気分になる。四輪駆動車であれば砂丘の中を走行可能だ。歩くなら素足。ただ、しばらくは砂が体のどこかから落ちてくることを覚悟しなければならない。

白砂の砂丘がどこまでも続く

 

▽コアラ・カンガルー・ウォンバット

パース市内から近い「カバシャム・ワイルドライフ・パーク」

オーストラリアはやっぱりコアラ!

 

 オーストラリアと言えば「コアラの抱っこ」と思っている人も多いだろう。同国では州によって、抱っこがOKかNGか決められている。西オーストラリア州はOKの州だが、訪れた動物園「カバシャム・ワイルドライフ・パーク」は、コアラのストレスを考え、ソフトタッチなら触ることができた。ツーショット記念撮影も可能だ。

抱っこはできないけどソフトタッチして記念撮影

 もうひとつソフトタッチして記念撮影できるのが「ウォンバット」。先住民の言葉で「平べったい鼻を持つ生き物」という意味と言われるだけに、その“ブサかわいさ”が愛らしい。

ブサかわいさが魅力のウォンバット

 

 カンガルーとの触れ合いも飽きない。餌(無料)を手から食べさせることができ、袋に入っている赤ちゃんカンガルーも間近で見られる。

カンガルーとも間近で触れ合える

 

 動物園と言えば子どもが楽しむところというイメージがあるが、大人でも十分楽しい。パース市内から車で30~40分で行けるので欠かせないスポットだ。

 ▽厳しい検疫制度

野生のカンガルー、エミュー、ハリモグラの飛び出しに注意を呼び掛ける標識

 

 オーストラリア大陸は、それ自体が大きな島になっているので、コアラをはじめ固有の動植物が多い。それら生態系を守るため、ワイルドフラワー(野生の植物)から作った毒を餌にして国立公園内などで外来種のキツネや野犬を駆除している。立証はされていないというが、カンガルーなどオーストラリア固有の動物たちは食べても大丈夫だというから自然界は不思議である。

カンガルーの親子。赤ちゃんは袋から顔を出している

 

 また、入国に際しては厳しい検疫がある。在日オーストラリア大使館のホームページには「固有の動植物の保護や環境維持のため、厳しい検疫措置を実施しています」と明記している。乳製品や肉製品だけでなく、卵や卵製品にも目を光らせており、カップ麺には加工した卵製品が入っているものが多いし、ふりかけ(のりたま)なども持ち込めるのかどうかを入国に際して調べておく必要がある。

オーストラリアには固有の植物も多い

 

 2019年4月には法律が改正され、入国時に禁止物品を持っていた場合、罰金だけでなく査証(ビザ)をキャンセルし、入国拒否ができるように厳格化された。(蛇足だが、土の持ち込みも禁止なので、オーストラリアでゴルフを楽しもうと思って、ゴルフシューズの靴底に泥が付いていたり、ダフったまま、土が付いているクラブを持って行ったりしないように!)

希少動物のトカゲ

 

 空港では検疫犬がおり、オーストラリア大使館のホームページにも「荷物コンベアの近くに、検疫用のビーグル犬を目にすることもあるかもしれません。近くに寄ってきたら犬に検査させてください」と呼び掛けている。ただ、入国の際に正直に申告すれば問題はなく、あまり神経質になる必要はない。関係者は「こうした厳しい検疫があるからこそ、オーストラリアの希少な固有動植物が守られ、私たちを楽しませてくれる」と話している。

西オーストラリア州の「州鳥」ブラックスワン

 

 

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