【コラム:おんせん! オンセン! 温泉!】北品川温泉天神湯

 温泉が気持ち良い季節になりました。寒さで冷え、仕事で疲れた心身を癒やすなら、やはり温泉に入りたくなるものです。さらに言えば「にごり湯」の温泉なら情緒も満点です。しかし、忙しい日常の中、温泉旅行に行く暇がない、という人も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが都内の銭湯。実は東京23区は隠れた温泉エリアで、真っ黒な「黒湯」と呼ばれる温泉の湧くエリアなのです。今回は都内の温泉銭湯の中で屈指の人気を誇る「北品川温泉天神湯」をご紹介します。

マンションの1、2階にある「北品川温泉天神湯」の外観

 東京屈指のターミナル駅である「品川駅」から、京急線各駅停車に乗り2駅の「新馬場駅」。そこから徒歩5分ほどで「北品川温泉天神湯」へ到着します。大通りに面したビル型の建物で、銭湯部分は11階建てのマンションの1、2階に当たります。近代的なつくりですが、銭湯の伝統を損なわない「和」の要素を盛り込み、独特の趣のある外観になっています。

館内はまるでオシャレなホテルやバーのよう

 館内に入ると雰囲気は一変。まるで高級ホテルのロビーやシックなバーのような、銭湯のイメージとかけ離れた空間が広がっています。ここはいわゆる「デザイナーズ銭湯」と呼ばれる銭湯で、実際にホテルで使用されている「噴水」を導入するなど、見た目の通り本格的なインテリアは、一見の価値あり、です。

 銭湯を切り盛りする受付の若夫婦は、その雰囲気にマッチするおしゃれなお二人。元アパレル店員という経歴を持ち、そのセンスから2011年のリニューアルの際に、銭湯の常識を覆すような空間につくり変えたのだそうです。

マンションの中とは思えない広々としたお風呂

 天神湯は1階が受付と休憩スペースで、2階が大浴場というつくり。大浴場は男女別で、それぞれ内湯のほか、半露天風呂も完備しています。

 明るいタイルと天然石がふんだんに使用された浴室は、スタイリッシュかつ高級感が漂い、吹き抜けのように高く設計された天井は、湯船に漬かると目線が広がるように工夫され、マンション内とは思えない広々とした“ラグジュアリー”な空間を演出しています。内湯は、あつ湯、ぬる湯、ジェットバスの3種類。名物の「温泉」は半露天風呂で楽しむことができます。

日本屈指「漆黒」な温泉は透明度0センチ

 広々とした内湯の先にある半露天風呂。その温泉は、透明度0センチの濃厚な「にごり湯」で、まるで墨汁のように「真っ黒」です。足先を入れた瞬間、指先が見えなくなるほどの「漆黒度」は、お湯に吸い込まれそうになる不思議な感覚です。専門家からは「日本で3本の指に入る」とも言われる濃さ、というお墨付きもいただいているのだそうです。

 そんな個性的な温泉の泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉。「重曹泉」ともいわれるこの泉質は、肌を滑らかにし、余分な皮脂や汚れを分解する効果があります。また、「黒さ」の成分は植物性の有機物・フミン酸などで、これは太古の木の葉や海藻などの植物が、何百万年という長い年月をかけ、有機酸に分解されたもの。有機物のためアミノ酸の成分が多く、天然の「美容液」ともいわれています。つるつるすべすべの肌触りがそのまま肌に乗り移り、湯上りはしっとりつるつる肌を実感できること間違いなしの「美肌の湯」です。

 都内でも屈指の「デザイナーズ銭湯」と、温泉マニアも認める「漆黒」の黒湯を同時に堪能できる「北品川温泉天神湯」。都会の銭湯という「日常」の中で、ちょっとぜいたくな「非日常」を感じる時間の過ごし方は、きっと心身を癒やしてくれることでしょう。

 年の瀬が迫り、街全体が忙しくなる12月。温泉で癒やされたいが、忙しくて遠出できない時は、東京のど真ん中の銭湯で、日本屈指の「名湯」を味わってはいかがでしょうか。

【北品川温泉天神湯】

住所:東京都品川区北品川2-23-9

電話番号:03-3471-3562

URL http://www.tenjinyu.com

【泉質】ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)/泉温:17.8度/pH:8.4/湧出状況:動力/湧出量:毎分180リットル/加水:なし/加温:あり/循環:あり/消毒:あり

【筆者略歴】

小松 歩(こまつ あゆむ) 東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター★)、温泉入浴指導員、温泉観光実践士。 交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床での車中、ヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1900以上。好きな温泉は草津温泉、古遠部温泉(青森県)。

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