「ビラ配り」から正式業種へ 社会的認知向上目指す「ポスティング業」

 他人の家のポストに「ビラ」を配って回る、どこかやましい仕事…。ポスティング業に対するそんな認識は過去のものになるのか。「ポストに配る」は誰にでもできるが、「安心安全」に「信頼されながら」は誰にでもできるわけではない。ポスティング業界が襟を正し、刷新を続けている。

 ポスティング業界の中でコンプライアンスを遵守し品質を適正に管理できる団体に交付される「グッドポスティングマーク」(以下、GPマーク)。11月8日、厳しい基準をクリアした関西8社にこのGPマークが付与され、マークの使用が認められた会社は全国で13社となった。この日、新たに付与された8社の代表者は「審査の段階でコンプライアンスの書類をチェックしてもらい、改めて業務を見直す良い機会になった。初心に帰って、より一層業界と社会に貢献していきたいと思う」と抱負を語った。

 ポスティング業界は、半世紀前から存在し社会的ニーズがあるにもかかわらず、「業種」としての認知が上がってこなかったという現状がある。しかし、新聞購読世帯数と連動し新聞折り込み広告が減少する中、実はポスティング業の役割が大きくなりつつある。2018年に初めて行われた業界調査で、推計1129億円(電通「2018年(平成30年)日本の広告費」より)という市場規模がはじき出された。同年のラジオの広告費にも匹敵する規模だ。インターネットを用いた集客が増えたとはいえ、ポスティングのチラシは集客のための手段として依然有効で、自治体の広報誌もポスティング会社を通して配られるケースが増えているという。

 クライアントをはじめ、国や地域社会、生活者に、「ポスティング業」を適切に認知してもらおうと、「全日本ポスティング協会」(2015年設立)が取り組みを進めている。業種として認めてもらうために力を入れているのが、業界スタンダードの構築だ。まず、2017年6月にスタートした「ポスティング管理責任者制度」。全戸配布か、マンションのみなどの限定配布か。一種だけの配布か、複数のチラシをまとめて配布するのか。まずは複雑化した配布形態や配布方法、バラバラだった業界用語を整理。そのテキストをもとにした協会の講習会を受け、検定に合格した管理責任者を各会社に置こうという制度だ。運送業の「運行管理者」、不動産業の「宅地建物取引士」などに例えると分かりやすい。

 「グッドポスティングマーク」の付与は、2018年3月から始まった。個人情報を適正に管理できる団体に交付される「プライバシーマーク」のポスティング版といったところだ。「後ろめたい」「疑わしい」などの負のイメージを払しょくし、業界全体の信頼性・安全性を高めるのが狙い。マークの有無が、クライアントがポスティング会社を選ぶ基準にもなる。

 総務省の日本標準産業分類で、現在は「その他の事業サービス業」に分類されているところを「ポスティング業」として登録してもらうことが、全日本ポスティング協会の最大の目標だ。業種としての認知が上がっていくことで、配布スタッフの社会的地位の向上、業界の人手不足の解消、ひいては雇用の促進にもつながることが期待されている。

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