今年で28回目のオリンピックデーラン開催 スポーツ合宿の町、北海道士別市

国際オリンピック委員会(IOC)が定めた6月23日の「オリンピックデー」を記念して、日本オリンピック委員会(JOC)が老若男女が気軽にスポーツを楽しめるようにと始まったのがオリンピック、パラリンピック出場選手と一緒に走る「オリンピックデーラン」。1987年から始まり、今では年間の開催回数も増え、全国各地で開かれている。今年3回目の会場は陸上中長距離陣の合宿地として知られる北海道士別市。1991年から開催を引き受け、今年で28回目となるオリンピックデーランを9月2日に開いた。

自然豊かな会場の士別市営陸上競技場

士別市は北海道の中心部、旭川市から北に車で1時間ほどの、人口2万人の農業が主要産業の小都市。小高い山々に囲まれ、豊かな田園風景が広がっている。今回は2008年北京五輪の陸上男子400メートルリレーのメダリスト、朝原宣治さん、フィギュアスケート男子で10年バンクーバー冬季五輪代表だった小塚崇彦さんら、11人のオリンピアン、パラリンピアンが駆けつけた。参加者とジョギングやウォーキングを楽しんだ後、トークショーやクイズゲーム、サイン会で子どもたちとふれ合った。協賛企業のブースにも多くの人が列を作り、JXTGエネルギーではCMでおなじみのエネゴリくんは盛んに記念写真に収まっていた。アシックスのブースには、男子100メートルで始めて10秒の壁を破った桐生祥秀選手が使用したのと同じシューズが展示され、手に取った子どもたちは「すごく軽い」と驚いていた。2日の士別市は快晴で、気温も20度前後と絶好のスポーツ日和。初秋の一日を参加者の誰もが笑顔で過ごした。

準備体操するエネゴリくん、いつも人気です

士別市が陸上の合宿の町として知られるようになったのは、1977年に順大チームが合宿したのが始まり。さわやかな気候だけでなく、周囲の道路は交通量が少ない上に、平たん、適度にアップダウンと、バラエティーに富んでいた。評判を呼び、今では箱根駅伝に出場する有名大学チーム、実業団の強豪チームなど、夏場の鍛錬のために全国から選手が集まってくる。2日のイベントに登場した16年リオデジャネイロ五輪代表の女子陸上長距離の尾西美咲さんも「毎年、士別で合宿していたので懐かしい」とうれしそうに話した。

日本陸上競技連盟では毎年夏に、士別のほか同じ北海道の深川市、北見市、網走市などで中長距離だけの大会を開いている。士別はまさにランニングの町として定着している。士別市陸上競技協会の西條正史郎理事長は「行政が選手の要望を採り入れ、陸上競技場を全天候型のトラックに替えたり、市内の練習施設を無料で使用できるようにしたりと、環境整備に力を入れている。宿舎の旅館も朝昼晩と食事メニューに工夫を凝らすなど協力を惜しまない。士別で合宿した選手が、指導者になってまた士別に合宿で来てくれる」という。

平昌冬季五輪カーリング代表の山口剛史さん(中央)の指導で、フォームを体験

こうしたスポーツに理解ある環境もあって30年近く、士別市はオリンピックデーラン開催を要望されてきた。自らも1998年の長野冬季五輪のカーリング代表だった士別市の中峰寿彰教育長は「アスリートが合宿に来たり、デーランでオリンピアンとふれ合ったりすることで、士別市民はオリンピックの価値を身近に感じている。スポーツに親しむだけでなく、子どもたちは将来は自分がオリンピック出場と夢をつないでいく。今年、市内の中学男子駅伝チームと中学女子のバスケットボールが全国大会出場と、その成果は出ている。補助のため市でも補正予算を組んだ。うれしい誤算です」と、長年取り組んできた町づくりに手応えを感じている。

オリンピックデーランの成果が出始めたと語る中峰教育長


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