和食の伝統つなぐ食育 国が優れた活動を表彰

朝マックや吉野家の朝定食など近年の外食チェーンの朝メニューの豊富さには驚く。吉野屋のホームページによると、季節限定メニューを含め、朝定食は現在計21種類(6月28日現在)。朝定食は1982年5月に3種類でスタートしたそうなので、36年間で7倍に増えている。

このほか、朝の顔として喫茶店の定番モーニングもおなじみだ。「朝食市場」の盛況の裏には「家で朝ごはん」が当たり前でない日本の朝の風景が浮かび上がる。

先日、料理研究家の土井善治氏が講演で、「和食が世界遺産(ユネスコ無形文化遺産)に登録されたとき、日ごろご飯を作ってくれる家庭の主婦やお母さん、配偶者らにおめでとうと言った人がいましたか」と問題提起をしていた。世界遺産で評価された和食の伝統的食文化とは、ごく普通の家庭料理の中で連綿と培われてきたものだ。世界遺産の「真の担い手たち」へのリスペクトの欠如は、和食の今後の継承に黄信号をともす。

和食の世界遺産登録を、その良き伝統をいかに後世に紡いでいくか知恵を絞るスタート地点にしなければ、意義は半減してしまうだろう。その意味で、家庭料理に限らず、食に関する幅広い世代の関心を大いに高めてくれる食育活動は、今後ますます重要な取り組みになっていくはずだ。

農林水産省が2017年度から始めた、全国の優れた食育活動を顕彰する「食育活動表彰」の表彰式が6月23日、大分県大分市で開かれた。「第13回 食育推進全国大会」の中で行われたもので、都道府県などが推薦した157件の中から、食育に造詣の深い6人の有識者が、先進性、継続性、有効性、波及性、実践性の5つの観点から審査。農林水産大臣賞7団体、消費・安全局長賞14団体を選んだ。

【ひたちなか市食生活改善推進員連絡協議会の皆さん】

受賞活動を見ると、その多彩なアプローチと豊かな発想による取り組みに、あすの和食存続への希望がわく。例えば、水産業の盛んな地の利を生かした「ひたちなか市食生活改善推進員連絡協議会」(茨城)の取り組み。小学生がイワシ一匹を手開き体験をする食育教室や、20~30代の若者に審査員を委ねた魚料理コンクールを実施。地域特有の食文化の継承を強く意識した、魅力的な活動だ。

審査委員長を務めた中嶋康博・東京大大学院教授は、いずれの取り組みも食育推進の課題解決に資するものだとし、「今後の(優れた食育の)さらなる広がりが期待される」と講評した。

【イワシの手開き体験】

受賞団体は次の皆さん。

農林水産大臣賞=ひたちなか市食生活改善推進員連絡協議会(茨城)▽COME☆RISH<高知県立大学.>(高知)▽西予生活研究協議会(愛媛)▽神奈川県立保健福祉大学(神奈川)▽ふるさとファーム(北海道)▽大阪ガス(大阪)▽佐伯市食育推進会議(大分)。

消費・安全局長賞=名護市食生活改善推進協議会(沖縄)▽新居浜市食生活改善推進協議会(愛媛)▽跡見学園女子大学 石渡ゼミ(東京)▽別府大短期大学部食物栄養科「育ドル娘&育ドルDream」(大分)▽SKO48<佐伯・菌ちゃん野菜・応援団.>(大分)▽特定非営利活動法人ユー&ミーの会(新潟)▽京都府立桂高等学校・京の伝統野菜を守る研究班(京都)▽那覇市繁多川公民館(沖縄)▽林農産(石川)▽はかた一番どり推進協議会(福岡)▽生活協同組合パルシステム茨城(茨城)▽「味覚の⼀週間」実行委員会(東京)▽奈良市食育推進会議(奈良)▽福崎町食育推進委員会(兵庫)。

受賞団体の活動の詳細は冊子にまとめられ、農林水産省のホームページに掲載されている。


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