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◎「スマホの時代」が開幕 パソコン並みの多様な機能 数年後は携帯端末の主役に |
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スマートフォン(多機能携帯電話、略称スマホ)の利用者が急増している。
従来型の携帯電話と同様に通話やメールをやりとりするだけでなく、パソコンに近い使い方もできるのが人気の秘密だ。
インターネットに接続してニュースや天気予報、動画サイトなどを閲覧。衛星利用測位システム(GPS)機能を利用し、
地図や周辺施設の検索もできる。数年後には契約数で従来型を抜き去り、情報端末の主役に躍り出ると予測する民間調査会社もある。
「スマホの時代」が幕を開けた。
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◎バッテリーの容量拡大を つながりにくさに不満も
スマホが普及するに伴い、不満を訴える利用者の声も高まっている。
株式会社共同通信社が、スマホの利用者を対象に実施した調査で「不満な点は何か」(複数回答)を尋ねたところ、
1位はバッテリーがすぐになくなってしまうという「バッテリーの機能」(57・0%)だった。バッテリーの容量拡大
は喫緊の課題といえる。
次いで「サクサク動かないとイライラする」として「通話エリア・電波の悪さ」(35・4%)、「通信速度が遅い」
(28・3%)の順。「本体の価格が高い」や「セキュリティー面(ウイルス対策機能など)で不安」を大きく上回った。
携帯電話業界に詳しい専門家は「スマホの急速な普及にネットワークの整備が追いついていない」と指摘する。
一方、スマホ普及で先行する米国では「つなぎ放しで使うような一部のヘビーユーザーは相応の負担をすべきだ」
との考え方が台頭。通信大手のベライゾン・ワイヤレスはデータ通信の定額制を廃止し、使用量に応じて料金を徴収する
従量課金制に切り替えた。
日本でも「通信が遅い、つながらないという問題が顕在化しており、料金体系を含めて通信量を管理していかないといけない」と、
定額制見直しをほのめかす携帯電話会社もある。
しかし定額制廃止は利用者の負担増につながる。NTTドコモは、周波数の利用効率を高めた次世代高速通信サービス
「Xi(クロッシィ)」を普及させることなどで対応する方針だ。専門家も「携帯業界は利用者の視点に立って、ネットワークの
大容量化や高速化に努めるべきだ」と話す。
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◎文字や映像見やすい大画面 タッチパネル入力も人気
「パソコンのサイトをそのまま見ることができるって本当」「テンキーボタンがないけど、どうやってメールの文字を入力するの」―。
東京都内の家電量販店では、サラリーマン風の男性に交じって、店員に質問する若い女性客の姿が目につく。スマホの利用層は確実に広がっているようだ。
スマホには、数十万にも及ぶ膨大な数のアプリケーションソフトウエア(アプリ)が用意されている。その中から気に入ったものをダウンロードし、自分の
好みにあった中身に変えていく。ある程度の専門知識が必要なことから、携帯電話業界では、利用する顧客層は限られるだろうと予測する向きもあった。
ところが文字や映像を見やすい大きな画面とタッチパネル方式の入力操作が、流行に敏感な若者を中心に「格好良い」と評判となり、人気はじわじわと上昇。
東日本大震災でツイッターなど会員制交流サイト(SNS)が注目を集めたことも人気に拍車をかけた。GPS機能付きの地図情報をカーナビ代わりに活用したり、
仲間が街中で集まった際に飲食店選びに使ったりもできる。
「スマホは売れる」と見込んだ各メーカーは、今年の夏モデルに「おサイフケータイ」「ワンセグ」「赤外線通信」といった、従来型でなじみの機能を盛り込ん
だ新機種を相次ぎ投入。選択肢が広がり、従来型から乗り換える人も増えて、「スマホ元年」といわれるブームが到来した。
民間調査会社のMM総研(東京)が7月に発表した予測では、スマホの国内契約数は2010年度末(11年3月末)の955万件(端末総契約数の8・8%)から、
11年度末には2598万件(23・1%)に急増。その後も勢いは衰えず、14年度末には6137万件(50・9%)と従来型をしのいで過半数を占める見通しだ。
ただスマホの急速な普及で、従来型の主流となっている第3世代携帯(3G)に割り当てられている回線が、数年以内にもパンクする恐れが出てきた。大容量の動画
やゲームを手軽に楽しめるのがスマホの魅力だが、「従来型と比べると1人当たりの通信量は10~20倍になる」。利用者が増え続ければ、人が集まる駅周辺などでは
回線がデータをさばききれず、通信速度が遅くなる懸念も生じる。
動画データを受信しながら同時に再生を行う「ストリーミング」や大容量のアプリをダウンロード中に突然、動きが鈍くなったり止まったりしたのでは、利用者の
不満が高まるのは必至だ。
スマホの利用者が今後も順調に拡大していくためには、設備投資や技術革新を進めて通信ネットワーク環境を整備するなど、通信業界の努力が不可欠といえそうだ。
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◎頼もしい「相棒」 コミュニケーションも大切 ジャーナリスト・石川温氏
スマホの快進撃は今後も続くのか、問題点はないのか。携帯ジャーナリストの石川温(いしかわ・つつむ)氏に聞いた。
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スマホは、従来型携帯の使いやすさやパソコンの多機能ぶりなどをどんどん取り込みながら、さらに進化を続けていくだろう。
しかし携帯情報端末がスマホに「収れん」するとは思えない。利用シーンによって、多様な端末を使い分けることになるのではないか。
最近ではスマホより画面が大きく、パソコンより持ち運びに便利な「タブレット型端末」も人気だ。出先ではスマホを活用しつつ、自宅に
戻ればタブレット型を使う。そして調べものなどしながら文章をじっくり書くような場合はパソコンを使用する―といった具合。
いずれの利用シーンでも、必要なデータをネットワーク経由で呼び出して使う「クラウドコンピューティング」が活用されるだろう。
スマホは、知りたいことを何でも教えてくれる「頼もしい相棒」になる。だがスマホに頼り切って内向き志向を強めるなら問題だ。
そもそもスマホは「コミュニケーションツール」。SNSなどを通して、仲間づくりや社会との交流に活用してもらいたい。
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