オバマ大統領が、世界銀行の次期総裁候補にジム・ヨン・キム氏を指名したのは、実に素晴らしい選択だ。韓国生まれの医師で、米ダートマス大学の学長でもあるキム氏は、世界的な保健の専門家として傑出した評判の持ち主である。
しかし、それでも問題がある。それは、世銀創設以来の歴代総裁が全員米国人であることだ。世界の経済成長への貢献度を高めている新興国が、世銀の意思決定に対する発言権の拡大を求めているのはもっともなことだ。世銀総裁と、伝統的に欧州人に割り当てられている国際通貨基金(IMF)専務理事は、専ら能力に基づいて任命されるべきだ。それは、資格のある米国人を排除すべきことにはならないが、米国人と欧州人にそれらのポストを保証すべきことにもならない。
世銀は、米国の狭い政界や経済界の枠を超えた経験豊かな総裁を必要としている。キム氏は最貧国の開発問題に取り組んできた。主な成功の一つは、多くの人々にエイズ治療を受けられるようにした世界保健機関(WHO)の事業の指揮を執ったことだ。世銀の次期総裁はまた、より幅広い経済と成長の課題に取り組むとともに、世銀の監督役である気難しい政治指導者たちに巧みに対処しなければならない。そのことは、世銀理事会が、キム氏の最も強力なライバル候補であるナイジェリア財務相のヌゴジ・オコンジョイウェアラ氏に真剣に注目しなければならない理由だ。

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