共和党のロムニー氏は冷戦後20年がたってなお、ロシアを「地政学上、最大の米国の敵」と見なしている。彼の発言は、国際情勢に関するあきれるほどの知識不足か、自身の政策が臆病なだけか、のどちらかを示している。いずれにせよ、発言は無責任なもので、大統領選の主要な立候補者に似つかわしくない。オバマ大統領が核安保サミットの際、ロシアのメドベージェフ大統領に対し、大統領選が終わればミサイル防衛(MD)などで柔軟になれると述べたのを受け、ロムニー氏は待ちかねたとばかり攻撃した。両首脳の会話は報道マイクに拾われていた。
しかし第一に、それは事実を正直に述べたものだ。ワシントンの政治的雰囲気は極めて悪意に満ちており、今はどんな課題に関する協力も不可能に近い。ロムニー氏は、オバマ氏がMDについて大統領選後に「(ロシアに)屈する」というシグナルを発したと非難した。またフォーリン・ポリシー誌上で、核兵器削減やイラン問題でオバマ氏がロシアに屈したと非難したが、どれも真実ではない。

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